【TECH BLOG #36】「GREE ENT GameJamに参加してみた」

グリーエンターテインメント株式会社 エンジニア部 のR.Oです。
今回は、 #34 でも紹介させていただいた「GREE ENT GameJam」を参加者目線で書かせていただきたいと思います。
筆者はUnity歴3年、ゲーム開発経験11年で、業務ではUnityで開発された長期運営中のスマホゲームタイトルでUnityエンジニアとして開発しています。
GREE ENT GameJamとは?
グリーエンターテインメント社内のゲーム開発イベントで、テーマ発表後、企画準備期間1週間、開発期間1週間の計2週間かけて開催されます。
現在までに2回開催され、私自身2回とも1人で参加しています。

企画準備期間で何をしたの?
企画準備期間は開発に向けて、ゲームの仕様、プログラムの設計、開発手順などを準備します。
企画、仕様を考えるのは普段の業務ではあまり触れませんが、やってみることで新たな発見もありました。本当に面白いのか?もっとやり込めるようにしないのか?など悩みがつきませんでした。下の画像は第1回テーマ「つながる」のゲームを考えた際の資料です。頭の中のアイデアをまとめて企画作成を進めています。

企画や仕様、画面構成が見えて来たあたりからプログラムの設計に取り掛かります。
0からの開発なので、バグりにくい構成、調整コストの低い構成などを意識して設計をします。

開発期間で何をしたの?
企画準備期間で準備した設計に合わせてひたすらコーディングを進めます。
完全新規プロジェクトで開発するのは久しぶりで、チームのコーディング規約や既存コードの風習に合わせる必要もなくコードを書けるのは、それだけでとても楽しい気持ちで開発を進められました。
ただ、0からUnityプロジェクト構成を考えるのは想像以上に難しく、これから作ろうとするゲームに合わせた構成を考えるにはまだまだ経験不足だなと感じました。
プロジェクト構成とおなじくタッチ判定やオブジェクトの当たり判定など、運営プロジェクトだと専用コンポーネントとして用意されている機能に対する知識はやはり浅いと感じました。0から作ることで自分の足りない技術を知ることができました。

振り返り
第1回GameJamの結果は優勝、
第2回GameJamの結果は敗退でした。
それぞれ要因を考えると優勝回では開発期間の進行はほぼほぼ計画通りに進み、ラスト数日はしっかりクオリティアップ期間として活用でき、全体的な完成度を高められた点が評価につながったポイントだったと思います。
それに対して、敗退回では企画ボリュームを大きくしすぎてしまい、計画したものを作りきれなかった点が敗因と考えています。面白い企画でも細部まで詰めきれていなかったり、見た目として分かりにくいなど、作ったゲームを通じてユーザーに面白さを感じてもらえなければそれ相応の評価につながってしまうように感じました。
普段業務でUnityの勉強しているつもりではありましたが、いざ業務で触れない要素になると想像以上に知らないことがたくさんあることを思い知らされます。
具体的に言うと、ステータスやスコアなど内部ロジック的な部分は設計通りに作れますが、Unity上のプロジェクト構成方法やエフェクトやUIの配置などコーディング以外の知識はまだまだ不足していると感じました。

参加する意義
今回GameJamに2回参加を通じて、
「GameJamは実力テストである」
という印象を持っています。
短い開発期間でゲームを作ろうとした時、付け焼き刃な開発方法よりも自分自身が使いなれた開発方法を採用しがちで、そこで使う技術は「自分が身につけた技術」であり自分自身の実力そのものだと思いますし、この部分が実力テストで、身につけた引き出しの量を測れると感じました。
2回のGameJamで、個人的に勉強していた開発方法を使いましたが滞りなく開発は進められ、「この技術は身についた」と実感できたと同時に「まだまだ新しい技術を身につけられるんだな」という自信にも繋がったようにも思います。
いろいろ学びについて書かせていただきましたが、やはり短期間で遊べるゲームを作るのはそれなりに体力も使いますので決して簡単なものではないです。簡単ではない難しい課題を創意工夫で乗り越えて完成に到達するのはとても達成感があり、勝ち負け抜きでこれだけでも参加する意義になります。
まとめ
当たり前ですが、業務で触れられるコードは全てではなく、長期運営の案件では5年や10年前の開発方法の保守で古いコードを活かすスキルは学べても、最新バージョンの技術には触れられませんし学べません。
GameJamは実践することで技術や知識を身につける、もしくは身についているか確認するとてもいい機会に感じました。また、エンジニアとして学び方、技術との付き合い方など今まで曖昧にしていた部分を考えさせられる期間でした。今後も定期的に参加し、新たな知識、技術を試していきたいです。
そして、学びとは関係なく、
「ゲームを作るのはやっぱり楽しい」ということを思い出しました。
最後に、楽しいイベントを開いていただきありがとうございました、とGameJam運営の方々へ贈ります。
本件に関するお問い合わせ先
グリーエンターテインメント株式会社 広報担当
東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズゲートタワー
E-mail:info-ent@ml.gree.net